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プロファイル研削とは|倣い・投影・成形研削の仕組みと精度

図面に描かれた複雑な輪郭形状を、ミクロン単位の精度で削り出したい——そんなとき候補に挙がるのが「プロファイル研削(profile grinding)」です。投影研削・成形研削・倣(なら)い研削など複数の呼び方があり、違いが分かりにくいと感じている設計者や購買担当の方も多いのではないでしょうか。

本記事では、プロファイル研削の仕組みと原理、平面研削や円筒研削との違い、対応できる形状や精度、主な用途までを実務目線で整理します。研削加工全般の基礎は研削加工とは|種類・特徴・用途を解説もあわせてご覧ください。

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プロファイル研削とは

プロファイル研削とは、製品の輪郭(プロファイル)を拡大投影しながら、細い砥石で形状を「なぞる」ように削り出す研削加工です。投影機でワークの影を20倍・50倍に拡大し、あらかじめ用意した形状チャートと重ね合わせて、図面通りの輪郭に仕上げます。

同じ加工が、文献やメーカーによって次のように呼ばれます。指している技術はほぼ同じものと考えて差し支えありません。

  • プロファイル研削:輪郭(profile)を研削することに着目した呼称
  • 投影研削:投影機で拡大して加工する点に着目した呼称
  • 成形研削:砥石を所定の形状に成形して削る点に着目した呼称
  • 倣い研削:チャートや原型を「倣う」点に着目した呼称

平面研削で使う砥石より細く薄い砥石を用いるため、平面研削では難しい微細で複雑な輪郭形状を、ミクロンオーダーで仕上げられるのが最大の特長です。

プロファイル研削の仕組み・原理

プロファイル研削の原理:ワークを投影機で20倍に拡大しチャートと重ね、細い砥石で輪郭をなぞって削る流れ
プロファイル研削は、拡大投影した輪郭をチャートと照合しながら、砥石で形状をなぞって削り出す。

プロファイル研削は、おおむね次の流れで形状をつくり込みます。

  • 拡大投影:ワークの輪郭を投影機で20倍・50倍に拡大し、スクリーンに影として映す
  • チャート照合:図面から起こした拡大形状チャートを重ね、削るべきラインを把握する
  • 砥石成形:R成形ドレッサーなどで砥石をストレート〜テーパー、R形状に成形する
  • 倣い研削:投影像とチャートを照合しながら、砥石を動かして輪郭をなぞる

砥石の動かし方には、NC制御と手動制御の2通りがあります。繰り返し精度が求められる中ロット品や複雑な形状のコンタリング加工はNC制御、砥石成形だけで形状が出せるものは手動制御と、加工内容に応じて使い分けることで段取り・加工時間を短縮できます。アミイダのプロファイル研削設備や仕様の詳細はプロファイル研削の加工ページで紹介しています。

平面研削・円筒研削との違い

研削加工にはいくつかの方式があり、削る対象の形状によって使い分けます。プロファイル研削と、代表的な平面研削・円筒研削の違いを整理します。

平面研削・円筒研削・プロファイル研削の違いを示す比較図。平面は平らな面、円筒は丸物の外径、プロファイルは複雑な輪郭形状を加工
削る対象の形状で方式が変わる。プロファイル研削は複雑な輪郭・微細形状を得意とする。
方式 得意な形状 主な対象
平面研削 平らな面・段付き ブロック・プレート
円筒研削 丸物の外径・内径 シャフト・ピン・リング
プロファイル研削 R・溝・テーパ等の複雑な輪郭 パンチ・スタイラス・電極・異形部品

平らな面は平面研削、丸物の外径・内径は円筒研削内面研削が適しています。これに対しプロファイル研削は、凸R・凹R・V溝・テーパといった「輪郭そのもの」を高精度に仕上げたい場合に選ばれます。なお、円筒研削との違いはセンタレス研削も含めてセンタレス研削とはでも解説しています。

対応できる形状と加工精度

プロファイル研削で対応できる代表的な形状と、目安となる精度は次の通りです。

  • 形状:凸R形状・凹R形状、勾配・テーパ加工、V溝などの各種溝加工(溝幅・溝底寸法の管理)
  • 寸法精度:10μ(0.01mm)レンジでの安定保証が目安
  • 面粗さ:Ra0.2が標準、条件により最高Ra0.05まで対応可能
  • 微細形状:最小で加工箇所Φ0.25といった微細な輪郭にも対応

砥石は一般砥石に加え、超硬や焼入鋼などの難削材にはCBN砥石・ダイヤモンド砥石を使い分けます。高精度な形状をどのように保証するか、精度管理の考え方は内面研削の精度管理の解説も参考になります。

プロファイル研削の主な用途

輪郭形状を高精度に仕上げられるため、プロファイル研削は次のような部品で活躍します。

  • 測定機器のスタイラス(測定子)など、先端形状が品質を左右する部品
  • プレス金型のパンチや、立ち上がりR形状をもつ型部品
  • 放電加工用の電極など、微細な形状が必要な部品
  • 油圧機器・工作機械・産業機械の異形ピンや、特殊輪郭の部品

ワイヤーカットや形彫放電でしか加工できないと思われがちな微細形状を、プロファイル研削で担えるケースもあります。放電加工との使い分けは別記事で詳しく解説します。

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